国際科学アイデアコンテスト 国分高の「ボルタ電池」「淡水性エビ」2研究班が27日に発表 24倍の書類審査突破、最終8枠に複数選出は1校のみ

 2023/03/25 21:44
つくばサイエンスエッジで発表をする国分高校の生徒=霧島市国分
つくばサイエンスエッジで発表をする国分高校の生徒=霧島市国分
 国のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定されている鹿児島県霧島市の国分高校2年生の二つの研究班が、27日に茨城県つくば市である「つくばサイエンスエッジ」で檀上発表する。中学・高校生の国際科学アイデアコンテスト。24倍もの書類審査を突破し、発表できる8枠に選ばれた。一つの学校から複数選ばれたのは同校だけ。

 コンテストは2010年から毎年開催。中高生が授業やクラブ活動で取り組んだ研究をもとに、科学に関するアイデアを発表し、世界レベルの研究者と議論する。檀上発表には全国や海外から195件の応募があった。

 硫酸に亜鉛と銅を浸して放電させるボルタ電池の班と、淡水性エビ類の班が出場する。

 ボルタ電池班の6人は、過酸化水素水を加えた電解液が、放電後に黄色く変色する理由を研究。亜鉛板に含まれる不純物のチタンが原因と突き止めた。代表の大小田拓生さんは「悔いが残らない発表にしたい」と話している。

 エビ班の3人は、天降川を中心に県本土、屋久島、口永良部島の約30の河川で100回以上現地調査。約30年前と比べて、県内全体で淡水性エビ類の生息範囲が広がっていることなどを突き止めた。代表の津崎貴博さんは「全力を出し切りたい」と意気込んでいる。

 国分高は2018年にSSH指定。1、2年生は5人程度で班をつくり、週2回の授業と放課後を活用して研究に取り組んでいる。