淡いピンクの「エドヒガン」ひっそり咲く 自生南限地の湧水・川添地区で見頃

 2023/03/28 08:30
小さな花を咲かせるエドヒガン=27日午後、湧水町川添
小さな花を咲かせるエドヒガン=27日午後、湧水町川添
 鹿児島県湧水町川添の国有林内で、エドヒガンが見頃を迎えている。一部区域が自生南限地として国の天然記念物になっており、淡いピンクの花が山奥にひっそりと咲き誇る。あと数日ほど楽しめるという。

 記念物指定の区域には樹齢数百年までの約50本があり、幹回り3メートルを超える巨木も確認されている。「吉松自然を考える会」によると、川添地区は霧島山系北端の栗野岳の中でも北西にあり、気温が上がりにくいことから自生地として残ったとみられる。

 竹中勝雄会長(84)は「花の色や咲く時期、形など個体差があって興味深い。長い年月を生き延びてきたと思うと神秘的だ」と話す。自生地は同町川添の上床牧場の約2キロ手前。