混乱続くアフガンから鹿児島へ…家族の願い、クラウドファンディングでかなう 「みんなのおかげ。全員幸せ」

 2023/03/29 07:15
支援への感謝を語るアフガニスタン人男性=28日、県庁
支援への感謝を語るアフガニスタン人男性=28日、県庁
 2021年の駐留米軍撤退後に戦乱が続くアフガニスタンからの出国を望み、鹿児島県内の有志らから旅費の支援を受けた同国の30代男性と家族6人が、28日までに県内へ到着した。男性は同日、県庁で会見し「皆さんのおかげで安全に来ることができた。家族全員幸せだ」と感謝した。

 男性によると、国内は食事の確保に苦労するほど経済状況が悪化。爆発音や銃声が聞こえ、命の危機を感じていた。インターネットに出国を願う投稿をしたところ、鹿児島大学に留学していたころの県内の知人が気付いた。行政書士の立石尚之さん(64)らが「アフガニスタン人家族7人を救う会」を発足。クラウドファンディング(CF)で資金を募った。

 県内での受け入れ体制が徐々に整う中、男性らは1月に日本の在留資格を取得。妻と子ども5人と一緒にイランを経て、今月16日に県内に着いた。今後は鹿屋市の森ファームで働く。

 救う会によると、CFは15日に終了し、117人から約107万円が寄せられた。航空費などを差し引くと約134万円の赤字で、補てんや生活費、日本語習得費用の寄付を引き続き募っている。受け入れ口座は鹿児島銀行本店営業部、普通預金3214393、アフガニスタン人家族7人を救う会。

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