鹿児島県警は２８日までに、うその電話をかけ現金計６００万円をだまし取ったなどとして、詐欺などの疑いで千葉県佐倉市臼井、温泉施設従業員の男（２０）＝同罪などで公判中＝と同県八千代市大学町２丁目、大学生の男（２０）＝同罪などで起訴＝を逮捕した。

　２人の逮捕容疑は、氏名不詳者らと共謀、２０２２年１０月上旬～１２月上旬、弁護士や企業関係者を装い、愛知県の７０代無職女性と千葉県の６０代女性事務員に「民事訴訟を取り下げる費用が必要」とうその電話をし、それぞれ現金３００万円を千葉県の空きアパートに送らせ、だまし取った疑い。

　鹿児島西署によると、その後の同１２月中旬ごろ、出資金トラブルの解決をうたった同様の手口で鹿児島市の８０代無職女性に電話。現金数百万円をだまし取ろうとしたが、不審に思った女性が署に相談した。女性は「だまされたふり作戦」で現金の入っていない宅配物を八千代市の空きアパートに送付。宅配業者から受け取った温泉施設従業員の男を、張り込んでいた同署員らが詐欺未遂容疑で現行犯逮捕した。

　温泉施設従業員の男の取り調べなどから、計６００万円を詐取した疑いが浮上。大学生の男は黙秘している。