コロナ下、「声活(こえかつ)」で喉の筋力低下防げ 呼吸法、発声法、歌を組み合わせ 鹿児島市のデイサービスセンター

 2023/03/29 15:41
朗読や歌を楽しむ利用者=鹿児島市坂元町のデイサービスセンター湯の里
朗読や歌を楽しむ利用者=鹿児島市坂元町のデイサービスセンター湯の里
 鹿児島市坂元町のデイサービスセンター「湯の里」の介護福祉士、西功洋(よしひろ)さん(38)が、最新の取り組みや研究を発表する「2022年度九州老人福祉施設職員研究ウェブ大会」で県勢で唯一、優秀賞を受賞した。新型コロナウイルス下、喉の筋力低下を防ぐ「声活(こえかつ)」の取り組みが高く評価され、このほど全国大会でも発表した。

 「声活」は、コロナ下で人と話す機会が減ったり、マスク生活で表情筋を動かさない話し方に変化したりする中、「喉の健康を守り利用者に楽しんでもらえるようなことができないか」と施設内で取り入れた。

 喉の乾燥を防いだり嚥下(えんげ)をスムーズに行ったりするための呼吸法や、喉の筋肉を伸縮させる発声法、詩の朗読、歌などからなる。いくつかを組み合わせ、1日当たり休憩込みで約40分間行っている。

 3月中旬、「声活」に参加していた鹿児島市の徳重政子さん(88)は湯の里を週2回利用。「一人暮らしで大きな声を出す機会は限られるので楽しみに来ている」と笑顔を見せた。他の利用者からも「前より声が出るようになった」などの感想が寄せられているという。

 西さんは「今後もモチベーションを持って取り組んでもらえるように改良していきたい」と話した。

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