【鹿児島県議選】21歳大学生は不受理と分かっていてなぜ立候補? 「若者の声届ける」 被選挙権年齢引き下げ 国に求め集団訴訟へ

 2023/04/01 11:24
立候補届け出が受理されず、報道陣の取材に応じる中村涼夏さん=3月31日、県庁
立候補届け出が受理されず、報道陣の取材に応じる中村涼夏さん=3月31日、県庁
 鹿児島市・鹿児島郡区へ立候補意向を示していた鹿児島大学水産学部3年の中村涼夏さん(21)は3月31日、県選挙管理委員会に届け出たが、不受理となった。立候補可能な25歳に達していなかったため。「若い人の声を届けるあらゆる手段を取りたい」と話し、被選挙権年齢引き下げを国に求める訴訟を全国の同世代と起こす考えを明らかにした。

 県選管によると、年齢要件以外に書類不備はなく、供託金60万円も納付していた。

 中村さんの代理人弁護士によると、集団訴訟は今年夏から秋ごろを予定。被選挙権年齢を定めた公選法により、若い世代が議員や首長になれないのは差別にあたり、法の下の平等(憲法14条)に違反していると、東京地裁に提訴するという。

 訴訟を起こすには具体的な事例の発生が求められるため、あえて不受理になる必要があったという。中村さんは不受理について「分かっていたことではあるが、悲しみや怒りを感じる」と語り、共に訴訟を起こす人たちと連携する決意を示した。