21歳大学生が一石 被選挙権なぜ25歳から? 識者「潮流に沿わず」

 2023/04/06 11:30
年齢要件を満たしていないとして鹿児島県議選への立候補が受理されず、書類を返される中村涼夏さん=3月31日、県庁
年齢要件を満たしていないとして鹿児島県議選への立候補が受理されず、書類を返される中村涼夏さん=3月31日、県庁
 都道府県議選に立候補できる年齢は25歳以上-。鹿児島大学4年の中村涼夏さん(21)は「若者の声が政治に反映されない」と1950年の公選法公布時から変わらない被選挙権年齢は不合理として、鹿児島県議選に不受理を見越して立候補を届け出た。識者も若者が積極的に政治参加する世界的な潮流に沿っていないと指摘する。

 公選法は被選挙権年齢を衆議院と都道府県議、市町村長、市町村議で25歳以上、参議院や知事で30歳以上と定める。選挙を管轄する総務省は「社会的経験に基づく思慮と分別を踏まえて設定した」と説明するが、24歳以下に被選挙権がない理由は示されていないという。

 2016年6月以降、18歳以上に認められるようになった選挙権に対し、被選挙権年齢が下がらないのはなぜなのか。

 若者の政治参加に詳しい慶応大SFC研究所の西野偉彦上席所員は「若者が立候補することで、議席を争う人数が増え、脅威と感じる議員がいることに加え、政治家としての資質を若者が持っているか疑問視する議員がいることが一因」と分析する。

 総務省が年齢要件の根拠とする「思慮・分別」については、参議院のガーシー(本名・東谷義和)元議員(51)が当選後一度も国会に出席しなかったことを引き合いに「年齢が議員の資質を左右するのか考える必要がある」と強調した。

 国立国会図書館の20年の調査によると、被選挙権年齢が判明した195の国・地域のうち、62.5%が下院で21歳から立候補できる。このうち半数強の国・地域は18歳以上だ。

 西野氏は、選挙は有権者の審判を仰ぐので、立候補時点で年齢にこだわることはないとの立場。「日本の被選挙権も18歳で統一すべきだ。若い人が政治家になる意義を、海外の事例も踏まえて議論していくのが大切」と述べた。