日立女子陸上部のバイレ・シンシアさん死去 20歳 ケニア出身、神村学園高2年時にインターハイ優勝

 2023/04/20 18:15
陸上女子1500メートルで優勝し、笑顔を見せるバイレ・シンシア(神村学園高)=2019年8月5日、沖縄県のタピック県総ひやごんスタジアム
陸上女子1500メートルで優勝し、笑顔を見せるバイレ・シンシア(神村学園高)=2019年8月5日、沖縄県のタピック県総ひやごんスタジアム
 神村学園高2年だった2019年に、全国高校総合体育大会・陸上女子1500メートルを制したケニア出身のバイレ・シンシアさんが14日、国内の病院で亡くなった。20歳。所属する日立女子陸上競技部が19日、発表した。昨年5月に体調を崩し闘病を続けていた。病名は公表していない。葬儀は行わず、関係者だけでお別れの会を開く。

 19年の全国高校総体優勝は、陸上競技で鹿児島県勢4年ぶりの栄冠だった。続く3000メートルでも2位に入り、同年度の南日本スポーツ賞優秀個人賞にも選ばれた。19、20年の全国高校女子駅伝にも出場し、チームは2年連続で2位に入った。

 21年に神村学園高を卒業後、日立入り。全日本実業団対抗女子駅伝などに出場した。日立女子陸上競技部によると、シンシア選手は昨年5月から入退院を繰り返していた。3月末に体調が悪化し、入院中だった。

 チームのサイトには「昨年は思いもよらない病気にかかってしまい、とても辛く苦しい年となってしまいましたが、今はかなり良い状態になってきています。絶対に病気を治して、みなさんに走っている姿を見てもらえるように頑張ります」とのシンシア選手のコメントが掲載されている。

 同部の北村聡監督は「心からお悔やみを申し上げる。必ず復帰すると誓い、頑張ってきてたシンシア選手の陸上競技に向き合う姿勢と、周囲に対する思いやりは私たちに元気と勇気を与えてくれていた」とコメントした。

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