子ども医療費の窓口負担ゼロにして…全国で唯一実現していない鹿児島 NPOや小児科医らが署名呼びかけ

 2023/05/01 10:40
署名を呼び掛ける県医師会の池田琢哉会長(左)=30日、鹿児島市の天文館
署名を呼び掛ける県医師会の池田琢哉会長(左)=30日、鹿児島市の天文館
 中学生までの子ども医療費窓口負担ゼロを訴えるNPO法人「こどんとの未来」は30日、鹿児島市の天文館で街頭署名を行った。県医師会や県小児科医会など4団体の会長も街頭に立ち、早期実現を呼びかけた。

 県は全国で唯一、課税世帯の未就学児の医療費をいったん窓口で支払い、後日還付を受ける「自動償還払い方式」がとられている。まとまった出費が必要なため、受診控えにつながりかねないとの指摘がある。

 県医師会の池田琢哉会長は「子どもが育ちやすい環境をつくるのが大人の役目。社会全体で子どもを育てるという雰囲気を醸成したい」。こどんとの未来の亀澤梨奈理事長は「活動中、医療費負担が大きいと涙ながらに訴える保護者の声も聞いた。県民の声が必ず届くようにしたい」と話した。

 署名は書面とオンラインで受け付けており、約3万9000人分集まっている。6万人を目指し、書面が5月12日、オンラインは17日まで受け付ける。