子育てしやすい町は「保育士にも優しい」 わが子の優先入所、家賃補助、定着支援金…待遇向上策で待機児童が大幅減 兵庫・明石市
2023/05/06 14:15

園児を着替えさせる保育士の池田玲香さん=4月下旬、兵庫県明石市西新町1丁目(熊本日日新聞提供)
明石市が展開したのは「待機児童解消に向けた緊急対策」。メニューの一つは「保育士の子どもは優先的に保育所に入所できる」というものだ。
夫の転勤で明石市に移り住んだ保育士の田中佑美さん(35)も、この対策に背中を押されて保育士復帰を決めた。田中さんは現在、明石市内の私立明光保育園で2回目の育休を取得中。生後3カ月の第3子が1歳になれば、再び職場復帰する予定だという。
「保育士宿舎借り上げ支援事業」という制度もある。明石市と保育所が国の助成制度を活用し、保育士の家賃を採用5年目まで月額5万7000円を上限に補助する。保育士5年目の山本沙葵さん(26)も就職時、この制度が決め手になったという。「仕事に慣れていないのに金銭的に厳しいと、そこもストレスに感じそうだと思っていた」
明石市内の私立保育所などに保育士として採用されると、3カ月経過すれば10万円、1〜6年経過で毎年20万円、7年が経過すると30万円の最大計160万円の定着支援金が直接支給される制度もある。同制度の恩恵を一部受けた保育士の池田玲香さん(33)は「昔は保育士が7年勤めるなんてない時代だった。でもここ数年で長く勤める人が増え、保育士の年齢層も幅が広がった」と話した。
明石市こども育成室によると、22年度の市内の私立保育所と認定こども園、小規模保育事業所は計約110カ所。21年度の常勤と、1日6時間以上、月20日以上働く「常勤的非常勤」保育士の数は計約1100人と、緊急対策がスタートした16年度のそれぞれ2倍以上に増えている。待機児童は減り、22年4月時点で100人とピーク時の6分の1ほどだ。
(熊本日日新聞社提供)
あわせて読みたい記事
-
十島村がニシムタと災害時の協定締結 食料品、生活必需品など提供受ける10月2日 16:00
-
4年ぶり豊年秋祭りに境内沸く 高尾野・紫尾神社10月2日 11:35
-
弓道高校新人大会・男子は鹿工が9年ぶり優勝 皆中の溝口「迷わず引けた」10月2日 10:30
-
来年4月から申請義務化…相続登記を怠ると過料も、法務局が注意点を解説 鹿児島市10月2日 10:00
-
〈鹿児島国体〉公開競技・武術太極拳 気迫あふれる演武披露 曽於〈WEB限定写真あり〉10月2日 09:00
-
晩秋に咲くヒマワリ18万本 「平和」の願い発信 見頃は10月下旬から 川辺・大久保集落10月2日 08:30
-
風呂敷でリュックサック、新聞紙スリッパ…災害時に役立つグッズ手作り10月2日 07:30
-
「金吾様」地域の繁盛を頼みます 軽快に、勇壮に、滑稽に…11種類の踊り奉納 さつま町中津川
10月2日 07:23 -
赤い羽根募金始まる 起源は戦後復興、県内各地でライトアップも10月2日 07:00
-
オンラインでキャリア教育 インスタグラマーや元プロ選手ら多彩な講師陣 錦江町の児童10月2日 06:30