貨物列車を襲う米軍P51戦闘爆撃機 8月14日の阿久根空襲か 大分の宇佐市塾が映像公開

 2023/05/17 08:30
阿久根市西目の番舎踏切付近で退避中、米戦闘爆撃機の機銃掃射を受けて車両爆発を起こす貨物列車(豊の国宇佐市塾提供)
阿久根市西目の番舎踏切付近で退避中、米戦闘爆撃機の機銃掃射を受けて車両爆発を起こす貨物列車(豊の国宇佐市塾提供)
 太平洋戦争中の米軍撮影映像をもとに、空襲などの実態を調べている大分県宇佐市の市民団体「豊の国宇佐市塾」(平田崇英塾頭)は16日、報道陣に、米国立公文書館から入手した鹿児島などの映像8点を公開した。

 阿久根市関連が3点。沖縄・読谷飛行場を出撃した米陸軍の戦闘爆撃機P51が同市西目の番舎踏切付近で貨物列車、阿久根港で小型船舶、大川の牛ノ浜駅で蒸気機関車を連続して機銃掃射する様子が収められる。ただ、米航空隊の報告書にも日本側資料にも記録がない。宇佐市塾では部隊の出撃記録や天候報告から、攻撃日を終戦前日の1945(昭和20)年8月14日とみる。

 映像解析に当たった宇佐市塾の織田祐輔さん(36)は「記録にない空襲がある。映像解析を続け、埋もれた事実を掘り起こしていきたい」と話した。

 映像は20日、宇佐市で開く「第17回宇佐航空隊平和ウオーク」で公開されるほか、同日まで南日本新聞ホームページで視聴できる。