世界の子どもたちのために…ユニセフへの寄付急増 22年は前年の4.6倍 ウクライナ侵攻、災害…コロナ禍で関心高まる 鹿児島
2023/05/26 16:00

鹿児島県ユニセフ協会に寄付した前田俊弥さん(左から3番目)ら有志=4月、鹿児島市東千石町
県協会への寄付金は新型コロナが国内初確認された20年は204万円、21年は305万円、22年は1387万円。若い世代や民間団体の協力も増えている。国内全体も22年は前年より100億円近く増え、333億8140万円だった。
日本ユニセフ協会は「ウクライナ侵攻が衝撃的な出来事だった」と指摘。一方、新型コロナをきっかけに海外に対する意識の高まりやネット募金の浸透も後押ししたと説明する。
吉野中学校生徒会は昨年、文化祭でウクライナ侵攻を題材にした劇を披露し募金に取り組んだ。トルコ・シリア地震では発生直後に募金を始め、いずれも県協会に寄付。生徒会長の3年新名莉久さんは「多くの人が協力してくれた。やりがいを感じた」と話す。
松陽高校吹奏楽部は28日、同地震復興支援のチャリティーコンサートを熊本県の玉名女子高校と連携して川商ホールで開く。収益の一部は県協会に寄付する。ウクライナ支援を目的に共同で開催した昨年に続いて企画した。
姶良市平松のレストラン「ダ・クオーレ」のオーナーシェフ前田俊弥さん(59)ら料理人の有志も、チャリティー食事会を昨年初めて開いた。今年も4月中旬に開催し、93万円を県協会に寄贈。前田さんは「ウクライナのニュースを見て自分たちの技術を生かして何かできないかと思った。コロナ禍で定休日を増やし余裕ができたので開催できた面もあった」と話す。
寄付金は親と離ればなれになった幼児の保護や教育の再開といった支援に使われる。上原志津子事務局長(45)は「国内で物価高が続く中で多くの支援が寄せられ、人々の優しさに触れる機会となった。ただ継続した支援が必要で、今後も協力をお願いしたい」と呼びかけている。
【ユニセフ】国連機関の一つ、国連児童基金の略称。1946年に欧州の児童救援のために設立された国連国際児童緊急基金が53年に常設機関となり改称。途上国の子どもの生活、保健衛生、教育の向上を目的とする。収入は各国政府の拠出や民間からの募金で賄われている。90年に発効した子どもの権利条約を規範に、子どもの権利の保護も使命とし、2000年からほぼ毎年、先進国の子どもの状況を分析した報告書を発表している。
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