元広陵高主将・川瀬虎太朗「野球を続けてよかった」 全日本大学野球 唯一の1年生スタメン、打率5割 国立・鹿屋体育大の快進撃支える

 2023/06/09 11:37
7回表鹿屋体大2死二塁、川瀬が左翼線に二塁打を放つ=神宮球場
7回表鹿屋体大2死二塁、川瀬が左翼線に二塁打を放つ=神宮球場
 第72回全日本大学野球選手権第4日は8日、神宮球場であり、九州の国立大として58年ぶりに出場した鹿屋体育大(九州南部)は準々決勝で、白鴎大(関甲新学生)に3-4で敗れた。国立大初の1大会3勝は逃したものの、九回に1点差に迫る猛反撃に観客からは大きな拍手が送られた。

 劣勢ムードを覆したのは、5番川瀬虎太朗だ。4点を追う7回、2死二塁で二塁打を放ち1点を返した。前日の3安打に続く活躍に「1点がほしい場面だった。チームを勢いづけられた」と喜んだ。

 高校時代は、広陵(広島)の主将として昨春のセンバツに出場。今大会は1年生ながら唯一、先発に名を連ねる。7回は内角のスライダーを強振し、打球は左翼線へ。代走の松尾が、二塁から一気にホームを突き1点を加えた。

 1回戦からの3試合すべてで安打と打点を記録、打率はチーム一の5割を記録した。

 家庭の事情で野球を諦めようとしたが、広陵の恩師・中井哲之監督に薦められ、進学を選んだという。「一度やめようと思った野球を続けさせてくれた中井監督や鹿屋体大の藤井監督に感謝しています」と話した。