教室を避難所に見立て宿泊防災体験 1泊2日、炊き出しやダンボールベッド組み立て

 2023/07/05 18:05
教室に防災マットを敷く生徒ら=薩摩川内市の祁答院中学校
教室に防災マットを敷く生徒ら=薩摩川内市の祁答院中学校
 鹿児島県薩摩川内市の祁答院中学校で6月27、28日、防災教育に重点を置いた宿泊学習があった。例年は少年自然の家で行ってきた場所を学校に変更して初めての実施。1年生25人が1泊2日で炊き出しなど避難所生活を疑似体験し、防災への意識を高めた。

 初日は国土交通省川内川河川事務所によるワークショップがあり、職員が情報収集の方法などを説明。大雨時に必要な行動を時系列でまとめる「マイ・タイムライン」を、班ごとに意見を出しながら作成した。湯田耀次朗さんは「命や大切な物を守るため、早め早めを意識した」。

 ハイゼックスと呼ばれる非常用炊き出し袋を使い、米を炊く訓練もした。無洗米と水を入れた後、袋から空気を抜く作業に苦戦しながらも、お湯で煮て完成。カレーライスにして味わった。夜は教室に敷いた防災マットで就寝した。

 最終日はダンボールベッドの組み立て方法などを学んだ。早崎陽菜さんは「もしもの時には今回の経験を生かし、率先して動きたい」と話した。