県議選ポスター1枚単価 最高5060円、最低177円の28倍 19人が公費負担分を満額請求 相場とかけ離れた実態まん延
2023/08/21 07:25

鹿児島県議選の鹿児島市・鹿児島郡区で掲示された候補者のポスター
県議選のポスター代は公選法と県条例で規定され、資金のない人も立候補できるよう県費で賄われる。
1枚当たりの上限単価は選挙区ごとに異なり、掲示場数が最多の鹿児島市・鹿児島郡区が750円と最も安く、最少の日置市区が5060円と最も高い。立候補者は破損や紛失を想定して掲示場数の2倍の枚数を限度に作製でき、南日本新聞が情報開示請求した選挙運動費用収支報告書によると、公費負担の限度額である、上限単価に限度枚数を掛けた「満額請求」が19人に上った。
会派別は自民14人、県民連合3人、無所属2人。うち自民の4人は無投票で当選した。公費負担の限度額に対する請求額の割合が97~99%も7人おり、全体の半数を超える議員が満額か、ほぼ満額で請求した。
満額請求した議員の多くは「事務所や印刷業者に任せていて詳細は分からない」と説明した。元山議員は上限単価5060円で限度枚数の140枚を作製。掲示場数が198カ所から70カ所に減ったことで刷る枚数が減り単価が上がったとし、「業者に依頼し任せていた。結果的に無投票となったが、選挙準備の段階でポスターは作っておかないといけない」と話した。
請求率が14%と最も低かった秋丸健一郎議員(霧島市・姶良郡区、県民連合)は、上限単価1037円のところを251円で印刷、限度枚数1136枚に対し700枚を刷った。「1枚に数千円の値が付くのはおかしい。制度上許容されてもできるだけ安く抑えるべきだ」と指摘した。請求率22%の西村協議員(枕崎市区、自民)は「前回選挙で周囲からポスター代が高いと批判され、コスト意識を持って業者と交渉した」と語った。
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