【川内原発運転延長問題】県民投票求める署名4.5万票が有効、必要数越えが濃厚 市民団体は条例制定請求へ

 2023/08/29 07:30
九州電力川内原子力発電所(薩摩川内市)
九州電力川内原子力発電所(薩摩川内市)
 九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)運転延長の是非を問う県民投票条例制定に向けた署名を巡り、直接請求に必要な数を上回る4万4953人が選挙管理委員会に有効と判断されたことが28日、分かった。署名を集めた市民団体によると、縦覧が残っているが、必要数を超えるのはほぼ確実な状況となった。

 署名は県内有権者の50分の1に当たる2万6475人(8月1日現在)以上が必要。約5万筆を集めた市民団体「川内原発20年延長を問う県民投票の会」は、9月中旬にも塩田康一知事への条例制定を請求する。

 会によると、8月7~9日、40市町村の選管に在住者分の署名を提出。28日時点で奄美市と瀬戸内町以外は審査を終えた。そのうち鹿児島市の有効署名数は2万80人、霧島市3028人、姶良市2705人だった。

 審査後、署名の縦覧(7日間)を経て、有効署名が確定する。条例制定の請求を受けた塩田知事は20日以内に県議会を招集し、議会が条例の可否を審議する。

 署名のとりまとめ作業に携わった会の杣谷健太さん(39)は「多くの県民が運転延長に関する考えを示したいと望んでいる。知事と議会はその思いを受け止めてほしい」と話した。