【鹿児島国体】水球女子 鹿児島、作戦ピタリ3位で有終 選手 県内外から参集、新潟戦「全員で守り抜いた」

 2023/09/21 17:00
攻守に活躍し勝利に貢献した鹿児島の有馬優美=鴨池公園プール
攻守に活躍し勝利に貢献した鹿児島の有馬優美=鴨池公園プール
 鹿児島国体は20日、各地で2競技3種目があった。水球女子の鹿児島は、決定戦で新潟を14-8で破り3位に輝いた。

 前日の悔しさを力に変え、最後は全員が笑顔で締めくくった。水球女子の鹿児島は、3位決定戦で14-8と新潟を圧倒。鹿児島国体で県勢初の表彰台に上がり、有馬康一監督(鹿児島市水泳協会)は「持ち前のチームワークと明るさで勝ち取った3位だ」と誇らしげに笑った。

 戦術が見事にはまった。日本代表の有馬優美(県スポーツ協会・吹上実総)と東京五輪の日本代表・山本実乃里(県スポ協)が、相手の得点源となる元日本代表選手を徹底的にマーク。日本代表GKの川田代悠花(同・ルームコンサルティング)も好セーブを連発するなど、守備力で上回った。

 「全員で守り切り、自分たちの水球ができた」と山本。有馬のポジションが自陣に近寄ることで、他の選手へのマークが薄くなり攻撃が活性化。相良和音(明星学園国際医療専門学校)らの果敢なシュートで得点し、終始主導権を握った。

 幼い頃から「原田学園スイミングスクール」で切磋琢磨(せっさたくま)した仲間もいれば、県外出身ながら尽力した仲間もいる。全4試合で31ゴールと全体の6割近い得点を挙げた有馬は、仲間への感謝を口にした。「鹿児島のために、大学で競技を続けた後輩や県外から入ってくれた選手に『本当にありがとう。お疲れさま』と伝えたい」

 県内、県外とそれぞれ活動拠点が異なるため、全員がそろう時間は限られた。それでも抜群の団結力を築き、鹿児島の応援席を熱狂させた。全身全霊をかけて戦った選手たちは「幸せだね」と言い合いながら、プールを後にした。

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