【鹿児島国体】ゴルフ女子 22歳・原田佳奈選手、夢へ「弾みに」 挫折、けが乗り越え…5度目のプロテスト目前、優勝誓う
2023/09/21 12:36
地元国体での優勝とプロ入りを目指し、練習に励む原田佳奈さん(右)=9月上旬、姶良市の鹿児島高牧カントリークラブ(大川源太郎撮影)
原田さんがゴルフと出合ったのは7歳のとき。大人用のクラブで石を打って遊んでいると、父が練習場へ連れて行ってくれた。中学生になる頃には、大会で上位に入るほどに成長。プロがトロフィーを持つ姿に憧れ「いつか自分も、あの場に立ちたいと思った」。
平日でも練習量を確保できるように、高校は神村学園の通信課程を選択。勉学やアルバイトの傍ら、ゴルフ場に通い詰めた。高校3年で臨んだ初めてのプロテストは惨敗。「今のままではダメだ。環境を変えたい」と、卒業後は静岡県のゴルフ場の研修生となって本格的に打ち込んだ。
2021年春、新型コロナウイルス禍のため延期されていたプロテストで1次予選を突破した。しかし「車の運転さえ5分もできないほど」の激しい腰痛に襲われ、椎間板ヘルニアと診断された。痛みを押して出場した2次予選は落選。手術を経て復帰したものの調子は上がらず、12月に霧島市の実家へと戻った。
以来、霧島ゴルフクラブでキャディーなどのアルバイトをしながら腕を磨いてきた。なかなか結果が出ず「もう無理かも」と思ったことは、一度や二度ではない。その度に、両親や同クラブのお客さんから「もったいないよ」「頑張って」と励まされ、前を向いた。
約半年前からは、苦手だったパッティングの改善に着手。少しずつ成果が表れ始めた。努力を惜しまない姿は、女子代表の仲間にも刺激を与えている。普段から一緒に練習する山下心暖選手(鹿児島城西高校3年)は「プレースタイルが参考になるし、尊敬している」と信頼を寄せる。
「たくさんの人が背中を押してくれたおかげで、諦めずに頑張ってこられた」と原田さん。地元国体では、お世話になった人々への感謝をプレーに込めるつもりだ。「たくさんバーディーを奪い、たくさん拍手をもらえるゴルフを見せたい」。全力を尽くしたその先で、夢への扉が開くと信じている。
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