集落の仲間入り…つかみは満点? 住民総出で「新婚さんいらっしゃい」 ベトナム人夫婦が赤裸々トーク、格別の歓声と拍手飛ぶ

 2023/09/25 07:23
住民の前で自己紹介するベトナム人実習生のゴック・フン・ダットさん(左端)、リュー・ティー・タオさん夫妻=南九州市頴娃町郡の栫山運動公園
住民の前で自己紹介するベトナム人実習生のゴック・フン・ダットさん(左端)、リュー・ティー・タオさん夫妻=南九州市頴娃町郡の栫山運動公園
 鹿児島県南九州市頴娃町郡の嶽地区で17日、「嶽ふれあい会」があり、集落総出でゲームやクイズを楽しんだ。新婚夫婦をお披露目する恒例種目「新婚さんいらっしゃい」では、近くの製茶工場で働くベトナム人夫婦らがなれそめを語り、住民に温かく迎えられた。

 嶽地区は、栫山と瀬谷の2自治会からなり、116世帯147人。2年に1度、敬老会や運動会を兼ねた会を開く。今年は5年ぶり19回目の開催。栫山運動公園であり、小中学生はかけっこや頴娃弁クイズ、高齢者はビン倒しや宝つりを楽しんだ。

 メインイベントには、菱田康志さん(36)侑衣さん(35)、瀬川大志さん(27)なぎささん(29)、ゴック・フン・ダットさん(25)リュー・ティー・タオさん(25)の夫婦3組が登場。司会者の質問を受け、出会ったきっかけや2人の思い出、理想の家庭像などを住民の前で語った。

 破局を重ねながら結婚に至った経緯を赤裸々に語ったダットさんには、格別の歓声と拍手が起こった。ダットさんは「たくさん人がいて緊張した。もっとうまく日本語を話せるようになりたい」とほっとした様子で住民の歓迎を喜んだ。

 茶農家の瀬川さん夫妻は「みんなが通ってきた道と思い、覚悟して臨んだが恥ずかしかった。優しい質問ばかりで助かった」と話した。