トンネルの中に…「金魚」!? 話題の映えスポット、紅葉柄が見頃に 伊佐・曽木の滝公園

 2023/11/19 11:59
入り口が金魚のように見えるトンネル。紅葉がまるで柄のよう=15日、伊佐市の曽木の滝公園
入り口が金魚のように見えるトンネル。紅葉がまるで柄のよう=15日、伊佐市の曽木の滝公園
 季節外れの暑さが続いた11月上旬から一転、厳しい冷え込みで秋の深まりを感じさせる日が増えた。例年より少し遅めだった紅葉も一気に進んだ。すでに霧島連山の大浪池やえびの高原では、ほとんどが落葉。今後は山から麓、平地に彩りが移っていく。鹿児島県央地域の紅葉スポットの現況を紹介する。

 伊佐市の紅葉スポットとして平日でも多くの観光客が訪れる曽木の滝公園。見頃を迎え、公園内の自然がつくり出す“映え”スポット「幸せの金魚」が交流サイト(SNS)などで話題になっている。

 滝への階段を下りて右に行くと、導水路だったトンネルがある。中に進んで振り返ると、入り口が金魚の形に見える。市公認キャラクターのイーサキング様は「2年前からワシの周りで話題になり始めた。秋は紅葉が模様のように見えて特にきれいじゃ」と話す。

 同公園を拠点に活動する観光ガイドの会「伊佐の風」の南清喜会長(74)は「メインの通路以外にも、きれいな場所が多くある。自分の足でお気に入りの場所を見つけて」と話した。

 市観光特産協会は、26日まで滝周辺の紅葉をライトアップ。12月1日~来年1月31日は、公園内を100万球以上の発光ダイオード(LED)が彩るイルミネーションの点灯もある。市地域振興課=0995(29)4113。

◇夫婦イチョウ

 青々と茂る2本の大イチョウ。霧島市福山の宮浦宮の巨木は、11月末ごろには黄金色に姿を変える。見頃は12月初めから10日間ほど。日を追うごとに境内は落ち葉で埋まり、黄色いじゅうたんを広げたような光景が見られる。

 松下徳章宮司(74)によると、いずれも高さ約38メートル、幹回り約8メートル。「夫婦イチョウ」とも呼ばれるが、2本はともに雌木で、毎年実を付けるという。

 樹齢千年以上ともいわれる。右の木には1761年の大火による傷跡が、左の木には1877年の西南戦争の砲弾跡があり、歴史の息づかいも感じられる。