真剣な表情で何をくわえてる?…コレ、250年続く伝統行事。深い意味があるんです 伊集院で「モーモーどん祭り」

 2023/11/20 08:27
長餅の両端をくわえて真剣な表情で引っ張り合う住民ら=日置市伊集院町古城の大山祇神社
長餅の両端をくわえて真剣な表情で引っ張り合う住民ら=日置市伊集院町古城の大山祇神社
 長餅の両端をくわえて引っ張り合い、豊作に感謝する伝統行事「モーモーどん祭り」が12日、鹿児島県日置市伊集院町古城の大山祇(おおやまづみ)神社であった。集落の子どもや大人がつきたての餅で、切れたときにどちらが多く残っているか競った。

 神社で田の神像に餅を張り付けた後、2人ずつ四つんばいになって長さ約20センチの餅をくわえて引き合った。古城自治会の土屋太津朗会長(66)は「餅つきなど準備を含め、数時間を子どもと大人が一緒にすごす。住民の一体感形成と伝統の継承になる」と話した。

 自治会によると、250年ほど続く田の神講。長餅は牛の舌を模したもので、以前は「餅引っ張り」と呼ばれていた。四つんばいの姿が牛のようでもあり、2014年に祭りの名を付けた。