奄美のタクシー 31年ぶり値上げへ 来春ごろ新料金に 九州運輸局「運賃改定が必要」

 2023/11/20 21:03
(資料写真)値上げが相次ぐタクシー
(資料写真)値上げが相次ぐタクシー
 九州運輸局は20日、鹿児島県奄美地区のタクシー事業者が求めた運賃値上げについて、「運賃改定が必要と判定した」と発表した。今後の審査を経て新料金を公表、実施は来年4月ごろになる見込み。同地区では消費増税を除くと1993年10月から値上げしておらず31年ぶりの改定となる。

 奄美市と大島郡が対象。運輸局によると、11月15日までに、地区内25事業者(車両207台)のうち14事業者(162台)から申請を受け、各社の収支状況などを審査した。

 現行は初乗り(1.3キロまで)が中型車560円、小型車520円。加算運賃は中型が359メートルごとに90円、小型が402メートルごとに90円。申請では中型と小型を普通車に統一した上で、初乗り(同)を600~740円、加算運賃を200~410メートルごとに50~100円とするよう求める。

 県内のタクシー業界では燃料費高騰に加え、高齢化やコロナ禍による離職で運転手不足が問題になっている。県本土と種子・屋久地区では、運転手の待遇改善などを図るとして、8月から初乗り運賃を700円に値上げした。