時計 2020/11/10 09:33

県新体育館黒塗りアンケ 審査会答申「開示すべき」 南日本新聞不服申し立て請求

南日本新聞の公文書開示請求に県が「不開示」とした新総合体育館アンケートの自由記述
南日本新聞の公文書開示請求に県が「不開示」とした新総合体育館アンケートの自由記述
 鹿児島県が1月に実施した新総合体育館県民アンケートの自由記述意見を「不開示」としたことに対する南日本新聞の不服申し立ての審査請求で、県情報公開・個人情報保護審査会(野田健太郎会長)は9日までに、個人が識別される情報を除き「開示すべきだ」と答申した。

 アンケートは県が新体育館の候補地を県庁東側県有地(鹿児島市与次郎2丁目)と決めた後、県議会から県民の声を聞くよう促され、県ホームページ限定で募った。立地で重視する点や交通手段などを選択式で尋ねた。1976件が寄せられ、うち1470件に候補地の賛否を含む自由意見が記されていた。県は意見を38件に集約して公表、詳細は明かさなかった。

 南日本新聞は2月、自由意見全文を開示請求した。県は情報公開条例により「公にすると個人の権利利益を害する恐れがある」「公表を望まない回答者が今後は協力をためらい、率直な意見を書かなくなり、事務遂行に支障を及ぼす」と主張、黒塗りで開示した。

 審査会は8月から計3回審議した。委員は「アンケートは個人の人格と密接に関連せず、回答は任意で、自らの意見を積極的に伝えるのを目的に書かれている」と判断。ネットを通じた調査では個人が推認される可能性はほぼなく、今後の事務に支障が出るとも考えにくいと結論付けた。

 答申は11月5日付。県は30日以内に開示するかどうか判断する。所管するスポーツ施設対策室は「答申の趣旨を踏まえ、対応を検討する」と説明した。

 県は7月、新総合体育館の候補地を白紙に戻した。年内に施設の機能や規模・構成を協議する検討委員会を設け、適地を決める。