時計 2021/01/16 22:00

霧島・旅行人山荘に図書室 蔵書1万冊、旅館を無料開放

文庫本や絵本など幅広いジャンルの本が並ぶ図書室=霧島市牧園の旅行人山荘
文庫本や絵本など幅広いジャンルの本が並ぶ図書室=霧島市牧園の旅行人山荘
 霧島市牧園の旅館「旅行人山荘」に図書室がオープンした。くつろげる空間をつくろうと、ホームページや会員制交流サイト(SNS)で不用な本を募り、全国から幅広いジャンルの本1万冊がそろった。無料開放し、宿泊や日帰り温泉の客だけでなく、読書のみの利用も歓迎する。

 1階の大浴場そばの1室を中心に、フロントがある2階の2カ所にも本を置く。文庫本や漫画、鉄道や登山といった趣味の本、郷土史などが並ぶ。

 1階は約50平方メートル。湯上がり客向けにマッサージチェアなどがあった部屋の壁に、大型本棚を備え付けた。社員手作りの棚やソファ、テーブルを置き、じゅうたん敷きの絵本コーナーもつくった。

 昨年夏に本の寄贈を呼び掛けると、旅館のファンらから次々に届いた。桜島や夕日を望む中庭の足湯、花房の滝まで片道1キロの散歩道など、敷地内であれば自由に持ち出せる。

 姶良市加治木の教員肥田悠さん(24)は、登山帰りの温泉利用後に読書に没頭した。「ちょっとのぞくつもりだったのに、もう2、3時間ここにいる。広い窓から外に現れたシカの姿も見られて、癒やされる」と喜んだ。

 旅行人山荘の蔵前仁宣(ひろのり)社長(33)は「散歩道にはベンチもある。四季の自然を感じながら、好きな場所で本を開き、ゆったりとした時間を過ごしてもらえたら」と話す。
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