2021/07/27 11:15

樟南 20度目の夏甲子園 積極打線 毎回の15安打、強打の鹿実に完封勝ち 高校野球鹿児島大会

4回裏樟南2死満塁、尾崎の右前打で三走西田(右)に続き二走今井(左)が生還=平和リース
4回裏樟南2死満塁、尾崎の右前打で三走西田(右)に続き二走今井(左)が生還=平和リース
 第103回全国高校野球選手権鹿児島大会最終日は26日、第5シード樟南が71校63チームの頂点に立って閉幕した。第3シード鹿児島実との決勝は、初回に先制すると、その後も効果的に加点。相手打線を抑えて7―0で完封勝ちした。樟南は5年ぶり20度目の優勝。優勝20回は県内最多。全国大会は昨年、新型コロナウイルスの影響で中止されたため、2年ぶりの開催。8月3日に組み合わせ抽選があり、同9日に甲子園球場で開幕する。

 好投手を擁し、準決勝までわずか1失策の樟南に、1試合平均9点超の打線を誇る鹿児島実。伝統校同士の決勝は「堅守」と「強打」の戦いが予想された。ふたを開ければ、樟南が毎回の15安打で7得点。相手のお株を奪うような猛攻で、5年ぶりの夏頂点をつかんだ。

 山之口和也監督は決戦へ向け、「バットを短く持ち、ストライクは積極的に振り抜け」との指示を出したという。その言葉通り、選手たちはコンパクトなスイングで鋭い打球を飛ばし、そつなく効果的に得点を重ねた。

 初回、チーム初安打の尾崎を二塁に置き、打席には下池主将。準決勝まで打率2割あまりと低迷気味だった。「これまで自分が打てていなかった。チームのために打つ」。内寄りの球をとらえた一振りで、待望の先取点をもぎとった。

 4回は2死走者無しから満塁と攻め立てて3点を追加。5回と8回も好機で適時打を放ち、確実に走者を返した。準決勝の前半で目立った打ち急ぎも、きっちりと修正した。

 ライバル鹿実に差をつける20度目の夏甲子園。ナインは何度も抱き合って出場を喜び合った。選手たちに胴上げされた山之口監督は「県代表として恥じない試合をしたい」と表情を引き締めた。

■鹿実打線 強振直せず快音聞かれず

 鹿児島実にとって、神村学園との死闘の代償は大きかった。

 体力ではなく、大きくなったバットスイングだ。27アウトのうち飛球13は樟南の倍以上。「頭では分かっている。でも体が、あの興奮を忘れてくれなかった」。城下主将は試合後、冷静に敗因を分析した。

 決勝前日の練習。宮下正一監督は、鹿実が追い求めてきた「強く低い打球」へ修正を図った。1回戦から4試合連続の無失点コールド勝ち、そして準決勝の大逆転劇-。連打に連打を重ねるうち、「強打」と背中合わせの「強振」がナインをむしばんでいた。

 そんな鹿実を見透かしたように、樟南の先発西田は、球速差50キロを超す緩急を生かした投球で的を絞らせなかった。決勝まで温存していた新球も封を解いた。6回には送球間に二塁を狙った打者走者が、冷静な連係プレーで刺された。相手の鋭い打球は、野手の間を次々と抜けていった。

 「うちがやりたい野球を、走攻守すべて相手にやられた」。宮下監督は完敗を認めた上で「3年生をまだまだ鍛えるつもりだったのだが」と寂しげな表情を見せた。

(結果詳細は南日本新聞でご覧になれます)

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