2021/07/31 11:00

コロナ対策ずっとやってきた。鹿児島の「稼ぐ力」向上に努めたい〈検証 塩田県政1年インタビュー〉

就任1年目を振り返る塩田康一鹿児島県知事=県庁
就任1年目を振り返る塩田康一鹿児島県知事=県庁
 就任から1年が経過した塩田康一鹿児島県知事に、率直な感想と今後の抱負を聞いた。

 -1年を振り返って。

 「新型コロナウイルス対策をずっとやってきた。台風に備えた十島村の島外避難、1例だけでとどまったさつま町の鳥インフルエンザ、サツマイモ基腐(もとぐされ)病を含め、目の前にあるもへの対応に追われた」

 -コロナ対策をどのように自己評価する。

 「感染拡大防止と経済社会活動の両立を目指し、県独自の警戒基準を定めた。ステージ2(感染者漸増)なら、まだ経済を回せる。ステージ3(感染者急増)になると、営業時間短縮の要請などと整理し、県民に見えるようにした。全国知事会で持続化給付金の再交付を国に要請したものの実現せず、県独自で支援金を出した。事業者は大変厳しいので、『もっと何かして』という声があるかもしれないが、財政的な制約がある中、できる範囲のことはやれている」

 -「稼ぐ力」の進捗(しんちょく)は。

 「本年度予算に盛り込んだ。将来に向けて産業をつくっていく。デジタル化や農業の輸出、スマート農業による生産性向上は緒に就いたばかりだ。木材輸出も丸太ではなく、付加価値を高めて製材品として売り出そうとしているが、本格化していない。観光資源を生かして地域づくりをする組織や人材の育成も始めている」

 -鹿児島市との連携が必要になる。下鶴隆央市長との関係は。

 「一緒に取り組むべき懸案がある中、もっとうまくいかないのか、という声は聞く。最低でも月に1回は昼食を共にし、さまざまな意見交換をしている。何でも話ができ、信頼関係はできていると思っている。サッカースタジアムや新総合体育館はまだ突っ込んだ話になっていない。今後、連携を図りたい」

 -原発や馬毛島に関する知事のメッセージが伝わりにくい。

 「馬毛島は騒音のレベル、環境や生活への影響が分かった上で住民がどう考えるか。原発20年延長は今の設備が耐えうるかどうか、科学的に検証することが必要だと思っている。それらの判断材料がない中で『知事は賛否をいつ示すのか』と聞かれる。『今、判断しろと言われても困る』というのもある」

 -2年目の抱負を。

 「県民の声や議会の意見を踏まえ、県勢発展の基盤をつくっていく。農林水産業、観光関連産業のさらなる振興、地域を支える人材の確保、新たな産業の創出に取り組み、『稼ぐ力』の向上に努めたい」