ワクチン接種 インフルエンザも 間もなく流行シーズン 新型コロナとは2週間の間隔を

 2021/10/15 21:10
インフルエンザのワクチン接種を受ける小学生=鹿児島市東郡元町のかごしまたんぽぽ小児科
インフルエンザのワクチン接種を受ける小学生=鹿児島市東郡元町のかごしまたんぽぽ小児科
 新型コロナウイルス下で2度目のインフルエンザ流行シーズンを迎える。今冬の流行の状況は見通せないが、昨冬は流行せず、免疫を持たない人が増えているため、例年以上の大流行になる恐れもある。インフルエンザと新型コロナのワクチンは、2週間の間隔を空ければ接種できる。鹿児島県内の専門家は、感染対策の徹底とともにワクチンを接種するよう呼び掛ける。

 インフルエンザは、コロナ禍と重なった昨季(昨年9月~今年8月)から全国的に極端に少ない状況が続く。国境をまたぐ人の移動が減ったほか、マスク着用や手指消毒といった感染対策の定着が影響したとみられる。

 県健康増進課によると、県内では例年、92の定点医療機関から年間3万~4万人の患者が報告されるのに対し、昨シーズンはわずか26人にとどまった。今シーズンの報告は10日時点で1人となっている。

 今季の流行の可能性は専門家でも意見が分かれる。感染症に詳しい鹿児島大学大学院の西順一郎教授によると、6~8月に冬を迎えた南半球では大きな流行はみられなかったが、インドなど一部では流行がみられた。

 「海外との往来制限が緩和され、人の流入が増えればウイルスが入ってくる可能性は高まる」と西教授。昨冬流行しなかった分、免疫力は弱まっており、「流行すれば爆発的に広がる恐れがある」と指摘する。

 厚生労働省によると、今シーズンのワクチン供給量は過去最大規模だった昨シーズンより少なく、供給ペースも遅い。しかし、12月にかけて徐々に増え、全体では例年と同程度の確保が見込まれる。

 かごしまたんぽぽ小児科(鹿児島市)は5日から接種を始め、既に1日約20人の予約が入っている。山元公恵院長は「今年は行動制限が緩和される方向に向かうため、気の緩みから感染対策がおろそかになれば、感染は一気に広がりかねない。医療体制を守るためにも、接種による予防は重要」と強調する。

 西教授は定期接種で複数のワクチンを同時接種することを例に「インフルエンザとコロナのワクチンを両方打っても副反応がひどくなったり、効果が弱まったりすることはないだろう」と説明する。

 厚労省がコロナワクチンは原則、他のワクチンとの接種間隔を2週間空けるよう求めているため、「この間隔を確保できるよう日程を決めるといい。インフルエンザが重症化しやすい高齢者や乳幼児、妊婦、学校で集団発生する小中学生は特に接種してほしい」と求めた。