鹿児島県内企業 最低賃金上げ「影響ある」52% 税金・社会保険料の軽減求める声  鹿児島銀・KER調査

 2021/11/01 09:00
 鹿児島銀行と九州経済研究所(KER、鹿児島市)は、鹿児島県内企業の最低賃金(最賃)引き上げに関する調査結果を発表した。県の最賃は10月2日から28円増の時給821円となっており、「大いに影響がある」「影響がある」と答えた企業は52%に上った。

 業種別では「小売業」が64%で最多。「その他産業」56%、「製造業」50%と続いた。

 改定後の最賃を下回る企業のうち「最賃まで引き上げる」は23%、「最賃を超えて引き上げる」は15%だった。既に上回っている企業は「変更しない」36%、「さらに引き上げる」15%となった。

 影響があるとした企業の対応は「残業時間の削減・抑制」が47%、「人事制度の改革」は17%、「非正規社員の削減、採用抑制」「賞与・一時金の削減・抑制」は11%。「特に何もしない」は27%で2番目に多かった。必要な支援策は「税金・社会保険料などの負担軽減」が45%、「雇用維持への支援」43%だった。

 企業からは「扶養控除内の収入で働きたい従業員が多く、雇用人数を増やさざるを得ずコストが増大する」(食料品製造)、「コロナで疲弊しきっている今の時期の引き上げは理解できない」(旅館・ホテル)との声があった。

 調査は9月下旬、県内企業・業況調査の一環で実施。319社が回答した。

 鹿銀の松山澄寛頭取は「鹿児島の最賃はまだ低い。一気に(引き上げるの)は難しいが、少しペースを上げていければいいと思う」と話した。