がんリスク「線虫」がかぎ分けます 体長1ミリ、患者の尿に集まる習性で判定 鹿児島市に検体受付所

 2021/11/30 09:55
線虫の反応を利用し、がんのリスクを調べる検査キット。尿を入れるチューブや保冷剤がセットになっている
線虫の反応を利用し、がんのリスクを調べる検査キット。尿を入れるチューブや保冷剤がセットになっている
 体長1ミリの線虫に尿の臭いを嗅がせ、がんのリスクを調べる検査手法を「HIROTSUバイオサイエンス」(東京)が実用化し、鹿児島市に検体の受付所を開設した。少量の尿で痛みを感じることなく調べられるのが特徴。専用サイトで検査キットを購入し、検体を持ち込むと、1カ月ほどで結果が分かる。

 検査の名称は「N-NOSE(エヌノーズ)」。線虫は嗅覚に優れ、がん患者の尿の臭いに集まる一方、健康な人の尿からは離れる特性がある。

 同社によると、基礎研究では86%の確率でがん患者を判定できた。胃や大腸、肺など15種類のがんに反応することが分かっている。ステージ0や1の早期がんも検知できるが、診断や患部の特定はできない。リスクが高いと判定されたら医師に相談する必要がある。

 九州大学助教だった広津崇亮(たかあき)社長が昨年1月に実用化。全国に17カ所の窓口があり、利用者は10万人を超えた。広報担当者は「新型コロナの影響でがん検診を控える人もいる中、気軽に受けられる。指標の一つとして活用してもらえたら」と話す。

 鹿児島市の受付所は、西千石町の菱熱(りょうねつ)鹿児島支店内に10月開設され、平日午前9時~正午に提出する。検査費は税込み1万2500円。鹿児島、霧島、姶良の3市では、2200円で自宅集荷を依頼できる。相談窓口(平日のみ)=0570(011)162。