文化財登録の家 大掃除してみたら、出るわ出るわ年代物続々 霧島市

 2021/12/01 21:50
掛け軸を慎重に広げる市教育委員会職員ら=霧島市横川
掛け軸を慎重に広げる市教育委員会職員ら=霧島市横川
 鹿児島県霧島市横川にある国の登録有形文化財「池田家住宅」をまちづくりに生かそうと、住民有志が模索している。第一歩として11月23日、市教育委員会の職員も加わった約20人が大掃除に入ると、掛け軸や帳簿、大きなつぼに着物などの年代物を相次ぎ発見。地域の“お宝”に光を当てる取り組みが始まった。

 明治末期の建築とされる木造2階建て。JR大隅横川駅前の通りに面し、元々は米や日用雑貨を扱う店舗兼住宅だった。2005年、隣接する石倉と一緒に登録有形文化財になった。

 1階は伝統的な町家の造り、2階は洋風の外観と、レトロな雰囲気に着目した地元住民らが、まちづくりへの活用を発案。ここ10年ほどは空き家で、所有者の池田研一郎さん(65)=鹿児島市=にとっても維持管理の負担が重たくなっており、「地域資源になるなら」と快諾した。

 池田さん立ち会いの下、片付けを始めると土間にはつぼ、タンスの中からは着物、江戸時代の画家が描いたとみられる掛け軸に、明治時代の印鑑など年代物が出るわ出るわ。処分するもの、貴重な史料などに仕分けした。ふすまは古い書類や新聞が下張りに使われている可能性があり、市教委が保管することになった。

 近くでカフェを経営し、片付けを企画した白水梨恵さん(34)は「作業しながら地元の歴史を感じた。地域の財産として生かす道を見つけたい」と話した。