今季4位の鹿児島レブナイズ、B2昇格「現実的に」 昨季9位から躍進のわけは守備進化 スポンサー増、ファン一体、ライセンス取得…運営基盤も整う

 2022/05/11 13:30
地元ファンが見守る中、熱いプレーを見せる鹿児島Rの選手たち。今季は過去最高の4位と健闘した=4月、西原商会アリーナ
地元ファンが見守る中、熱いプレーを見せる鹿児島Rの選手たち。今季は過去最高の4位と健闘した=4月、西原商会アリーナ
 バスケットボール男子Bリーグ3部(B3)の鹿児島レブナイズは、34勝13敗の15チーム中4位で2021-22シーズンを終えた。11チーム中9位だった昨季から躍進。10連勝するなど快進撃を続け、終盤まで上位争いを繰り広げた。B2昇格へ向け、大きく前進した今季を振り返る。

 ドイツなど海外のリーグで指揮官を務めたプレドラッグ・クルニッチ氏が、新たにヘッドコーチに就任した。アグレッシブで、運動量の多い守備に重点を置くスタイルは昨季と変わらず。普段の練習からハードなメニューをこなしてきた。

 チーム成績では、ディフェンスの選手がシュートを防ぐ「ブロックショット」が1試合平均3.7本と、15チームの中で最多タイだった。相手のボールを奪う「スチール」もリーグ優勝した長崎に次いで多い。理想とする守備は、本番で体現したと言えるだろう。

 昨季はわずか2度だった連勝が、今季は最大10連勝を含めて計6度もあった。黒星は2連敗までに抑え、シーズンを通して低迷することはなかった。

■個人も上位に

 戦力の充実ぶりは、個人成績からもうかがえる。B3が発表したシーズン終了時のランキングでは、今季加入した外国籍選手が複数の項目でトップ10に名を連ねた。

 ゲインズは、ガードとして攻守ともに躍動し、スチールで1位(1試合平均2.6本)を記録。全47試合で1058点を挙げ、1試合平均の得点でリーグ2位(22.51点)に入った。B3の個人表彰では、年間ベスト5にも選ばれた。

 センターのカニンガムは、自身より体格のいい選手ともマッチアップ。ブロックショットで2位(1.43本)、スチール4位(1.79本)、得点10位(18.79点)と大車輪の活躍だった。

 日本人では、フォワード藤田がブロックショットで6位(1.11本)と昨季の9位を上回った。ランキング上位には入らなかったが、粘り強いディフェンスで鼓舞した松崎や、司令塔の高橋、武藤の活躍も光った。

■コロナが影響

 チームに影を落としたのが、新型コロナウイルスだ。選手に感染が広がり、2度にわたって計約4週間活動が制限された。対戦予定の相手側にも感染者が出たケースもあり9試合が中止に。長崎、2位A千葉との対戦も2試合ずつ含まれ、上位との直接対決の機会を失ったのは結果的に痛手となった。

 調整不足の影響は最後まで残り、2度目の活動再開から最終戦までの11試合は6勝5敗と失速。川上主将は「予測できないことにも対応するのがプロだ。勝率やコンディションを落とさないようにしたい」と教訓を得た様子だ。

 B2昇格は果たせなかったが、一時は昇格決定戦に進める2位に2ゲーム差まで迫りファンを沸かせた。チームに7年間在籍し、今季で引退する松崎は「昇格という目標が現実的になり、手応えを感じたシーズンだった」と振り返った。

■観客増

 運営面では、昨年4月にオーナー会社となった東京都のIT企業「Wiz」が初めて開幕から関わった。課題の資金面や観客動員数の増加に力を入れ、成果を上げつつある。

 スポンサーは大小合わせて20~30社増え、各社が試合に協賛する「冠試合」はホーム戦の約3割に上った。広告やチケットなどの収入は、昨季の約6000万円に対し、今季は1億1000万円超を見込んでいる。

 チームカラーにちなんで会場の床や仕切り板を黒に統一し、ファンとの一体感も向上した。4月にあったホーム最終戦には、昨季最多を約250人上回る1527人が訪れるなど、県民の期待も高まっている。

 来季のB2ライセンスも2年連続で取得し、昇格へ向けて基盤は整った。正念場となる来季は、16チームで争う。上原泰寛社長は「新たな取り組みを継続しつつ、さらに喜んでもらえるチームをつくる。来季は必ずB2に昇格したい」と力を込める。