柔道人生「五輪目指さなくても続けていい」 リオ五輪補欠の元高校チャンピオン、心身のバランス壊した「どん底」から救った教えがあった
2022/06/16 15:30
母校の後輩と打ち込み練習する稲森奈見=鹿児島市の鹿児島南高
-高校卒業後に所属した三井住友海上を昨年6月に退社した。
「入社10年。リオデジャネイロ、東京と五輪出場を目指したがかなわず、競技者として一つの区切りをつけた。会社とは違う環境で練習したり、指導したりする道を選んだ」
-生まれ故郷の鹿児島に拠点を移した。現在はどんな生活を送っている。
「今春から大阪の日本エースサポート所属となり、活動拠点は鹿児島でもいいと言っていただいた。鹿児島市にアパートを借りて、母校の鹿児島南高や恩師が指導する国分中央高、鹿屋体大で指導も兼ねて練習している」
-どんな柔道人生だったか。
「リオ五輪は補欠として現地に行った。五輪に出場したい思いが強くなる一方で、故障が重なり体は思うように動かない。心身のバランスを壊して競技から離れた時期もあった」
「バレーやサッカーなど日本代表を目指す他競技の選手と話すうちに、『けがで苦しいのは自分だけじゃない』『五輪を目指さなくても競技は続けていい。柔道が好きだから続けるでいいじゃん』と思えるようになった」
-後輩たちに何を伝えたい。
「どん底から立ち直れたのは小学・中学・高校の指導者から『強いだけじゃだめ。人間として成長しなければ意味がない』と言われたおかげ。五輪に出るのも恩返しだけど、困難に向き合ってきた経験も含め、私なりの恩返しをしたい」
-現在の目標は。
「19、20年の3位が最高の全日本女子選手権を優勝したい。鹿児島国体は、少年3人と成年2人で組む女子団体での優勝を狙う」
「高校の先輩で、東京五輪金メダリストの(浜田)尚里先輩から『遠くの目標を追わず、一年一年の積み重ね』と教わった。私は、一大会一大会を全力で戦っていきたい」
【プロフィール】いなもり・なみ 1993年10月15日、曽於市末吉出身。高校3年で全国総体・女子78キロ超級を制し、県勢個人男女通じて初の頂点に立つ。三井住友海上では、2013年世界ジュニアや14、15年グランドスラム東京大会を連覇。
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