人生の大先輩、パワフル100歳の投稿が反響 「見習いたい」「勇気もらった」…読者欄が異例の盛り上がり

 2022/07/31 13:11
新聞は1面から読む牛垣伶子さん(左)と次男・省三さん=南九州市頴娃
新聞は1面から読む牛垣伶子さん(左)と次男・省三さん=南九州市頴娃
 南日本新聞の「ひろば欄」に6月、100歳代の女性2人の投稿が相次いだ。それぞれ前向きに生きる様子をつづった内容に「人生の先輩に勇気をもらった」と大きな反響が寄せられた。102歳と103歳はどちらも初めての掲載。パワフルな2人を訪ねた。

 6月15日に掲載されたのは鹿児島県南九州市頴娃の102歳、牛垣伶子さん。「地域との交流や新聞を楽しみに生きている」と書いた。次男・省三さん(72)と暮らす牛垣さんは「自分が生きた証しを残したい」と投稿を思いついた。およそ1カ月間、推敲(すいこう)を重ねたという。

 近所からの反響のほか、薩摩川内市の80代女性が主宰する健康サークルの約40人からは「見習いたい」などの感想が届いた。牛垣さんは「うれしい。返事が書けず申し訳ない」と喜ぶ。

 毎朝、新聞を1面から読む。今はウクライナ侵攻のニュースが気になる。旧国分市出身で、戦前は満州(現中国東北部)で事務員として働いた。終戦で引き揚げ、農家に嫁いで子ども3人を育てた。戦争体験から「戦争は絶対だめ」と力を込める。

 周囲から「次を読みたい」と催促され、次の投稿を構想中。省三さんは母のために原稿用紙を準備した。

 「牛垣さんに感激した」と投稿してきたのは、出水市の103歳、米澤ハツコさん。週3回利用するデイサービス施設で、スタッフに牛垣さんの投稿を読んでもらい、「同世代が頑張っている」と奮起した。

 字がうまく書けなくなっているため、考えた文章を口で伝え、スタッフが代筆した。日課の草取りや自然豊かな場所で長生きできていることを喜ぶ内容。6月24日に掲載された。

 同市野田で生まれ育ち、夫と農業を営み5人の子を育てた。夫を送って約20年。今は60代の末娘や親戚に見守られて暮らす。

 デイサービスが楽しみで施設に飾る花を庭で摘んで持参する。生活相談員の平生治さん(41)は「ハツコさんに昔話を聞きたいと、利用者が集まってくる」と話す。米澤さんは「一日一日を大切に感謝を忘れずに生きていきたい」と笑顔を向ける。

 2人の投稿に98歳の大園ハルエさん(鹿屋市)が「自分も100歳を目指す」(6月30日付)、60代男性らも「勇気をもらった」「自分も投稿したくなった」など感想を寄せた。

 このほか100歳代の投稿として、高吉榮さん(100)=南九州市=が「人のためになる人間でありたい」という内容で、7月8日に掲載された。

 川路真一・南日本新聞社読者センター長は「シニアの元気な投稿はこれまでも目立っていたが、100歳代が続くのは例がない。驚くと同時にうれしい。引き続き投稿をお待ちしています」と話す。