新型ロケットH3「自信持てるエンジン」 燃焼試験を公開 推進力1.4倍、打ち上げ費用は半分の50億円

 2022/10/04 12:40
エンジン燃焼試験場(右下)から噴き出す蒸気=3日午後4時11分、南種子町の種子島宇宙センター
エンジン燃焼試験場(右下)から噴き出す蒸気=3日午後4時11分、南種子町の種子島宇宙センター
 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は3日、本年度中の打ち上げを目指す新型基幹ロケット「H3」1号機のメインエンジン「LE9」の燃焼試験を、南種子町の種子島宇宙センターで報道陣に公開した。

 基幹ロケットに位置づけられる「H3」の1号機打ち上げは予定より2年遅れており、メインエンジン「LE9」の不具合が重なったことが要因。3日あった宇宙航空研究開発機構(JAXA)の燃焼試験で、開発者は「自信の持てるエンジンに仕上がっている」と順調さを強調した。

 H3は使い捨て型の液体燃料ロケットで、運用中のH2Aの後継を担う。最大全長63メートル、直径5.2メートル。LE9によって推進力がH2Aの1.4倍に上る一方、打ち上げ費用は半分の約50億円を見込む。

 1号機は当初2020年度に打ち上げ予定だったが、LE9で燃焼室内壁の亀裂やタービンの不具合が見つかり、設計自体を変更して改善に努めた。

 今回は1号機に搭載する予定の2基のうち1基を試験。61.2秒間燃焼させ、バルブやターボポンプの動作確認、圧力変動時に異常作動しないかなどを調べた。

 同日は、大型ロケット組み立て棟に収納している1号機の機体も報道陣に公開された。先にテストを終えたLE9の1基が既に搭載されている。年度内の打ち上げ実現に向けては、今回試験した2基目も取り付け実機による11月の燃焼試験が最後のヤマ場になる。

 足かけ6年、69回の実験を繰り返したというLE9。岡田匡史プロジェクトマネジャー(60)は「苦しい思いをしてきたが、スケジュール通りに進んでいる。気を引き締め、大きな山を登りたい」と願った。