乳がんです。ショック…でも、ここから始まる 体験歌うシンガーソングライター。共感が広がっていく
2022/10/27 21:15

「乳がんについて、知っているようで知らないことがたくさんある」と話す東郷さくらさん=鹿児島市上荒田町の「フランセ」
東郷さんは昨年10月に受けた検診で乳がんの疑いがあり、11月の再診で確定した。その間「私は大丈夫だ」「もし乳がんだったらどうしよう」と、前向き、後ろ向きの考えが入り交じり「心の浮き沈みが激しかった」と告白。医師から病名を告げられた瞬間、「目の前に薄い膜ができて、医師の話がどんどん聞こえなくなった」とショックの大きさを振り返る。
今年1月に乳房の全摘手術を受け、3月末に自身がパーソナリティーを務めるラジオ番組で公表した。間もなく両親と共に営むパン屋「フランセ」に、乳がんの体験者が訪れるようになったという。東郷さんは、「みんな悩みや経験を話したいと思っているんだ」と実感した。
切除後に起こる可能性がある右腕のリンパ浮腫(ふしゅ)を予防するため、ギターを長時間弾かないほか、日焼けを避けるため夏でも長袖を着用するなど、自身もケアを徹底している。
早期検査の大切さだけでなく、乳がんにかかった後の日常生活をどう注意すべきかなど、「経験したことを創作に生かしてみよう」と曲作りに取りかかった。
術後2作目の新曲は入院期間で感じた、病室から見た景色の移り変わりや、内面の心境の変化を繊細な旋律で表現している。東郷さんは「乳がんと分かった時の複雑な気持ちを乗り越え、社会に復帰した一つの例として、同じ境遇の方々に共感してもらえる曲になったかな」とほほ笑んだ。
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