人生相談■県外進学の一人娘と疎遠に 「大学退学したい」を諭すつもりが…

 2022/11/09 07:30
【質問】一人娘と疎遠になってしまいました。関東の大学に通っていたのですが、突然、「雰囲気が合わない。退学したい」と言い始めました。努力して進んだ志望校だったので、電話で説得したのですが、諭すつもりがだんだん強い口調になってしまい、仲たがいしてしまいました。それ以来、妻は少しやり取りしていますが、帰省もしないまま、私とは数カ月会話していません。反省や心配、多少の憤りと、日々さまざまな感情が交差しています。このままの親子関係では苦しいです。(50代男性)

【回答】大事なまな娘と会話もできないという、ちょっと切ない相談です。「親の心子知らず」という思いもお持ちでしょうか。

 親の立場からすると、真っすぐに人生の歩みを進めてほしいという願いから出た言葉の数々だったのでしょう。職場などの若い人には、何かと気を使いますが、親子となれば遠慮のない会話になりがちですね。

 気持ちの行き違いは、少し会話できる奥さまに入っていただくのはいかがでしょう。両親がそろって、娘さんの説得に当たるよりも、例えば「お父さんも少し言い過ぎたかなと反省しているし、あの子もだいぶ悩んでいるのだろうな、と話をしているよ」と、伝えてもらうことを試してみませんか。

 その上で、「退学したい」とまで思い込んでいる娘さんの気持ちを想像してみましょう。嫌になったから辞めるという単純な話ではないかもしれません。大学の講義内容が予想していたものとは違っていたとか、友人や教員との人間関係の問題、あるいは新たな関心が芽生えたなどもありそうです。

 先日、私が講義をしている大学の4年生たちが、コロナ下での慣れないリモート講義、サークル活動などを振り返っていました。孤独に耐える日々だったと言うのです。本来、大学は学問と社会性を身につける場所なのに。それでも若者は、それぞれの時代の苦悩を抱えながら成長し自立していくのでしょう。

 親元は、子どもたちにとって心身疲れた時に帰り、ホッとして、また力を蓄えて再出発する、そんな役目なのでしょう。温かく見守りましょう。