もうすぐ出番…3年ぶり初市へ、宮之城人形の制作大詰め

 2023/01/27 08:30
出番を待つ色鮮やかな宮之城人形=21日、さつま町の宮之城文化センター
出番を待つ色鮮やかな宮之城人形=21日、さつま町の宮之城文化センター
 鹿児島県さつま町宮之城屋地で2月7日に3年ぶりに開かれる宮之城初市に向けて、縁起物の土人形「宮之城人形」の制作が大詰めを迎えている。1体ずつ手作りされた素朴な作品が出番を待っている。

 宮之城人形復興会によると、古くから薩摩では土人形を初節句の子どもに贈る習慣があった。薩摩川内市の東郷土人形の流れをくむ宮之城人形は、戦前に一時途絶えた。同復興会が2007年から初市での販売を復活させ、今回は学問の神の「天神」や子孫繁栄、安産の守り神の「戌(いぬ)」など15種80点を並べる。

 初市では現在7人しかいない会員も募集する。21日には5人が宮之城文化センターで色付け作業をした。原田紀史会長(81)は「購入を楽しみにしている人は多いが、生産態勢が追いつかない。多くの人に関心を持ってもらえれば」と話している。