コロナ禍4年目、激務続く保健師 リフレッシュは「オンライン昼食会」 愚痴もOK、音楽かけ若手中心に気ままに会話

 2023/01/29 12:03
昼食時間にオンラインで歓談する保健師ら=県庁
昼食時間にオンラインで歓談する保健師ら=県庁
 新型コロナウイルスの対応が続く鹿児島県の保健師がオンライン昼食会で交流を深めている。入庁10年未満の若手を中心に、食事を取りながら画面越しのおしゃべりを楽しむ。コロナ禍は4年目に突入し、収束の見通しが立たない中、リフレッシュにも一役買っている。

 県総務事務センターによると、県の保健所は、独自に設ける鹿児島市を除き県内に13カ所ある。保健師は130人で、うち入庁1〜9年目は66人。新型コロナに関する業務は、相談対応や検査・受診、入院の調整など多岐にわたる。感染者が増え連日“災害的な状況”が続いた昨年、心身に不調を来す若手が相次いだ。

 こうした中、「横のつながりを深める場がほしい」という現場の声がきっかけで同8月、オンライン昼食会が始まった。参加は自由で、画面に顔を出さず会話を聞くだけでもいい。リクエストのあった音楽をかけ、ランチを食べながら気ままに語り合う。部屋の確保などには、それぞれの上司が協力しているという。

 当初は週2回程度。感染再拡大を機に同10月以降中断していたが、今月19日、4カ月ぶりに開催した。本庁と鹿屋、姶良両保健所の20〜30代前半の約10人が約30分間、好きなアーティストや近況について会話を弾ませた。入庁2年目の高田紗矢さん(23)は「先輩の顔を知ることができ、愚痴も含めて自由に話せる」とリラックスした表情を浮かべた。

 参加者アンケートで定期開催を望む声が9割を超えたため、今後も月1回程度開く予定。同センターの福田みゆき健康管理係長は「部屋から笑い声が聞こえてくることが一番の願い。対面の機会ができるまでは続け、職員の気分転換になれば」と見守っている。