【馬毛島自衛隊基地計画】国の漁業補償22億円、地元の種子島漁協が組合員の同意書取りまとめ 一部は「拙速すぎる」と質問状
2023/01/31 11:15

開票に立ち会うため、種子島漁協を訪れた西之表市職員=30日、同市
市内の組合員279人が対象で記名形式。計画に賛成し、港湾施設が整備される島東側の一部区域で漁業権が消滅することに同意するかを問う内容だった。関係者によると、3分の2以上の提出と、その3分の2以上の同意があれば漁協は計画を受け入れることになる。
計画を巡っては、防衛省が10~16日、中種子町を含む同漁協の5地区をそれぞれ回り、総額22億円の漁業補償を各組合員に提示した。
基地運用後、訓練内容によって漁を制限・禁止する場合は別途補償し、藻場の造成など20億円規模の漁場保全策も検討していることも説明した。
補償金の配分方法について、浦添孫三郎組合長は「(工事に対して)組合員の同意が得られてから検討する」としている。
■質問は粉じん、騒音補償など6項目
西之表市馬毛島の自衛隊基地整備に伴う漁業補償を巡り、種子島漁協の組合員5人が30日、補償期間や積算根拠が明らかにされていないとして、浦添孫三郎組合長宛ての質問状を同漁協に提出した。2月15日までの回答を求め、「内容を見て計画との向き合い方を考える」としている。
質問はほかに、漁業権の消滅が予定される区域での水揚げ高、基地工事で発生する粉じんや騒音に対する補償の有無など計6項目。馬毛島周辺を主要漁場としている塰泊(あまどまり)、池田両地区の組合員が連名で提出した。
アサヒガニ漁の浜田純男さん(67)は取材に「馬毛島を仕事場にする漁師が何も知らないうちに話が進んでおり、拙速すぎる。代々受け継いできた漁場を守りたい」と訴えた。
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