22年平均の求人倍率、過去最高に並ぶ1.35倍 宿泊・飲食がコロナ影響から回復 鹿児島

 2023/02/01 15:17
 鹿児島労働局は31日、2022年平均の有効求人倍率が1.35倍で、統計開始以降で最高だった19年に並んだと発表した。運輸や宿泊・飲食サービス業など新型コロナウイルスの影響を受けた業種で回復の動きが強まり、求人数を押し上げたと分析している。

 21年平均を0.1ポイント上回った。上昇は2年連続。主要業種全てで新規求人数が増えた。有効求人数(パートを含む原数値)が53万3851人で前年比9.6%増だった一方、有効求職者数は39万5427人で1.2%増にとどまった。

 22年12月の情勢も発表し、有効求人倍率(季節調整値)は1.36倍で前月を0.04ポイント上回った。上昇は3カ月ぶり。有効求人数(同)が3.1%増加、有効求職者数(同)は0.3%減少した。

 12月の新規求人倍率(同)は前月比0.23ポイント上昇の2.36倍。新規求人数(原数値)は23カ月連続増となった。産業別では、新規ホテルの大量求人があった宿泊業・飲食サービス業が前年同月比26.4%増。運輸業・郵便業は、行動制限のない年末年始へ向けタクシーの募集増加がみられ、25.2%増えた。

 鹿児島労働局は今後の新型コロナや物価上昇の影響を注視。「コスト増により製造業などで雇用が抑えられる一方、家計補助のため求職者はある程度増えてくると予想される。求人倍率は落ち着くだろう」とみている。