ヤングケアラーは忘れ物、提出物遅れ、居眠り多い…学校生活に大きな影響 修学旅行など宿泊行事に不参加も 鹿児島県調べ

 2023/03/14 11:03
 鹿児島県は13日、大人に代わり家族の世話や家事を担う「ヤングケアラー」に関する実態調査結果を公表した。「世話をしている家族がいる」と回答した児童生徒はそうでない子どもに比べ、忘れ物や居眠りが多いなど、学校生活に与える影響が大きいことが分かった。

 学校生活への影響で最も高かった項目(複数回答)は、小学6年生が「忘れ物が多い」30.6%(世話をしている家族がいない場合22.8%)、中学生が「提出物を出すのが遅れることが多い」29.0%(21.2%)、高校生が「授業中に居眠りすることが多い」42.6%(29.2%)。「修学旅行などの宿泊行事を欠席する」も差が開いた。

 世話をしている家族がいるのは小学6年生9.4%、中学生5.7%、高校生3.8%。いずれも世話の相手は「きょうだい」、頻度は「ほぼ毎日」が最も高かった。「平日1日当たりの世話時間」は「3時間未満」が最も高い一方、「7時間未満」「7時間以上」と長くなるほど欠席、早退・遅刻の割合も増加した。

 調査は昨秋実施し小学6年生、中学生、高校生9441人が回答。県は昨年12月の議会で速報値を公表した。今回の結果は県ホームページで見られる。子ども家庭課は「結果を受け、新年度は支援体制の構築に取り組みたい」とした。