馬毛島で港湾施設の工事始まる 防衛省、米軍機訓練移転へ自衛隊基地整備

 2023/03/24 12:38
港湾施設の工事が始まった馬毛島。画面奥は種子島本島=西之表市の馬毛島(本社チャーター機から撮影)
港湾施設の工事が始まった馬毛島。画面奥は種子島本島=西之表市の馬毛島(本社チャーター機から撮影)
 防衛省が進める鹿児島県西之表市馬毛島への米軍機訓練移転と自衛隊基地整備に伴い、島東岸に建設する港湾施設の工事が24日朝、始まった。資材運搬に使う仮設桟橋は今年11月まで、護衛艦も入港可能な係留施設は2026年3月までの工期を予定している。

 国土交通省九州地方整備局西之表港湾事務所(西之表市)によると午前6時半、クレーン船2隻が西之表港から出港。鹿児島港から出た船など計4隻で午前8時ごろから作業を始め、馬毛島沖で作業船を固定するためのアンカーブロックを海中へ投入した。今後は基礎石の投入を進める。

 馬毛島東岸の周辺約1100ヘクタールでは、当初着工予定だった今月22日から既に漁業が制限されている。現時点で2027年11月末まで。制限区域のうち約100ヘクタールでは施設整備により漁業権が消滅する。地元の種子島漁協は防衛省が提示した約22億円の漁業補償を今年2月に受け入れた。

 馬毛島は米軍空母艦載機の陸上離着陸訓練(FCLP)の移転先となる。島内では1月から工事が始まっている。