馬毛島基地反対の議員団、最終本会議で八板市長の辞職勧告提案へ 議長の辞職願提出も確認 西之表市議会

 2023/03/25 07:15
八板俊輔・西之表市長
八板俊輔・西之表市長
 鹿児島県西之表市馬毛島への米軍機訓練移転を伴う自衛隊基地整備に反対する市議会議員団は24日、八板俊輔市長に対する辞職勧告決議案を28日の定例会最終本会議で提出する考えを明らかにした。「基地工事で市民生活への影響が懸念される中、市の対応は遅れている」と指摘し、行政運営能力の欠如などを理由に挙げた。

 24日の議会運営委員会で報告された。全14議員は基地整備への賛否が7人ずつに割れ、議決権のない議長に反対派の川村孝則議員(63)が就いている。決議案は過半数の賛成で可決され、賛成派から1人以上の賛同を得る必要がある。可決しても法的拘束力はない。

 反対派議員は昨年9月と12月の定例会で市長の問責決議案を提出し、いずれも1票差で否決された。

 議運委では任期2年の慣例にのっとり、川村議員が議長辞職願を最終本会議で提出することも確認した。非公開の全員協議会で基地整備に反対する鮫島市憲議員(73)が後任に立候補した。鮫島議員は取材に「(立候補は)議会運営の円滑化のためだ」と答えた。

 川村議員は2月の臨時会で議長辞職の意向を表明。賛成、反対両派とも自派から議長を出せば本会議採決で劣勢になるため、基地整備を巡る主導争いから議長職を押しつけ合う形になっていた。

 馬毛島対策特別委員会もあり、浜島明人議員(51)が「一身上の都合」を理由に委員長辞任を申し出たため、杉為昭議員(56)を委員長に選んだ。