H2Aロケット47号機 打ち上げ8月以降に延期 失敗したH3と同系エンジン使用、影響判明せず JAXA

 2023/03/31 22:41
情報収集衛星を搭載し上昇するH2Aロケット46号機=1月26日、南種子町の種子島宇宙センター
情報収集衛星を搭載し上昇するH2Aロケット46号機=1月26日、南種子町の種子島宇宙センター
 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は3月31日、南種子町の種子島宇宙センターから予定していたH2Aロケット47号機の打ち上げを8月以降に延期すると発表した。失敗の原因究明を進める「H3」1号機と同系のエンジンを使用しており、影響の有無が判明していないため。当初は5月ごろを予定していた。

 3種類の国産基幹ロケットがいずれも、打ち上げ見通しの立たない状況になっている。

 47号機は、高精度な月面着陸技術を立証する小型月着陸実証機(SLIM)と、銀河や星の大規模な構造を明らかにするX線分光撮像衛星(XRISM)を搭載する。月への軌道に投入できる時期が、5月の次は8月以降になるという。

 H3は3月7日の発射後、2段目エンジンに着火せず、指令破壊された。JAXAはエンジン内で過大な電流が発生し、エンジンを動かすための電源が遮断された可能性が高いとしている。

 H2A46号機は1月に打ち上げられた。2005年の7号機から40機連続で打ち上げに成功しており、成功率は97.82%。50号機で終了予定。