馬毛島基地建設で種子島に800人超の工事関係者 4月1日時点 ピークの来年2月には3000~4000人の見込み

 2023/04/22 09:00
訓練基地建設が着工した馬毛島。画面奥は種子島本島=西之表市の馬毛島(本社チャーター機から撮影)
訓練基地建設が着工した馬毛島。画面奥は種子島本島=西之表市の馬毛島(本社チャーター機から撮影)
 鹿児島県西之表市馬毛島で進む自衛隊基地整備に絡み、種子島1市2町に滞在している工事関係者が4月1日時点で800人超に上ることが21日分かった。2月から約300人増加。全体の8割超が市内の賃貸物件や仮設宿舎、宿泊施設などを拠点にしているという。

 市が防衛省からの情報を取りまとめ、同市議会の馬毛島対策特別委員会で報告した。滞在先の内訳は西之表市約670人、中種子町約100人、南種子町約38人。ピークは来年2月ごろに3000~4000人との見通しは変わっていない。

 基地整備は今年1月に滑走路などの工事が本格化し、3月から港湾施設工事も始まった。工事関係者の増加で、同市では賃貸住宅の不足や家賃高騰といった影響が広がっている。

 特別委では、市が1月下旬から続ける住宅調査の結果が示され、「住宅に困っている」という事例が7件あり、市営住宅への入居などで対応しているとした。

 同委ではこのほか防衛省に対し、基地整備の進捗(しんちょく)状況を把握するための馬毛島視察や、市議会に直接説明する機会を求めることを確認した。