小型月面探査機「スリム」打ち上げ H2Aロケット47号機 種子島宇宙センター

 2023/09/07 08:42
三度の延期を経て、打ち上げられるH2Aロケット47号機=7日午前8時42分、南種子町の種子島宇宙センター
三度の延期を経て、打ち上げられるH2Aロケット47号機=7日午前8時42分、南種子町の種子島宇宙センター
 三菱重工業は7日午前8時42分、小型月面探査機「SLIM(スリム)」とエックス線分光撮像衛星「XRISM(クリズム)」を登載したH2Aロケット47号機を、鹿児島県南種子町の種子島宇宙センターから打ち上げた。

 H2Aは1月の46号機まで40機連続で成功し、成功率は97.82%を誇る。

 スリムは月面の狙った場所へのピンポイント着陸を目指す。打ち上げから3〜4カ月後に月周回軌道に到着し、4〜6カ月後の着陸を見込む。

 クリズムは、不具合などのため短期間で運用を停止したエックス線天文衛星「ひとみ」の後継。銀河団などを観測し、宇宙の構造形成の解明を目指す。

 国産の大型ロケット打ち上げは、3月に新型主力機H3の1号機が失敗して以降初めて。当初は5月ごろの打ち上げを計画していたが、「H3」1号機と同系の機器を使用し、原因究明のため延期。8月26日に変更した後、天候を理由に3度延期した。