鹿児島県最低賃金、897円が確定 審議会が異議申し立て却下 10月6日から適用

 2023/08/29 07:00
 鹿児島地方最低賃金審議会(会長・松枝千鶴公認会計士)は28日、2023年度の県内の最低賃金(最賃)を44円引き上げ、時給897円とする答申への異議申し立てを却下し、改定額が確定した。9月6日に予定される官報公示を経て10月6日から適用される。

 申し立てたのは鹿児島県労働組合総連合など5団体。目安額39円に5円上乗せして答申したことを評価する一方、「改正額では地域間格差は解消されない」「健康で文化的な生活を送るのに十分な水準からは程遠い」などとして、時給1500円以上を実現するための審議を求めた。審議会委員らは十分に議論したとして異議を認めなかった。

 鹿児島の現行の853円は、熊本、宮崎など9県と並び最下位。同審議会が10日に答申した23年度の最賃897円は宮崎など4県と同額で、岩手の893円、徳島と沖縄の896円を上回る。