「夢は横綱と…」 相撲留学中の豊田倫之亮さん、故郷徳之島で初合宿 つわもの中学生集う柏力会主将

 2023/09/06 11:44
地元相撲クラブの小学生に胸を貸す豊田倫之亮選手=伊仙町伊仙の義名山公園相撲場
地元相撲クラブの小学生に胸を貸す豊田倫之亮選手=伊仙町伊仙の義名山公園相撲場
 プロ力士を目指す中学生らが全国から集まる強豪クラブ「柏力(はくりき)会」(千葉県柏市)の選手15人が1~3日、主将の豊田倫之亮(りんのすけ)さん(15)の故郷鹿児島県徳之島で初めて合宿を開いた。徳之島町の亀津小学校時代から全国で活躍する豊田さん。来年2月に開催が見込まれる国際親善大会(白鵬杯)での団体2連覇へ闘志を燃やす。

 柏力会では所属選手のほとんどが永井明慶監督(41)の自宅で寮生活を送りながら相撲に打ち込む。昨年は全国中学校選手権大会に柏第二中学校相撲部として出場し団体戦で優勝。全国都道府県中学生選手権大会団体戦でも2人が出場し千葉県の優勝に貢献した。豊田さんは両大会で中心メンバーとして活躍した。

 初日は高岡秀規町長を表敬訪問。高岡町長は「『徳』の島で運が付くためにも、親への感謝の気持ちを忘れずに」と伝えた。その後、伊仙町の義名山公園相撲場で、2人一組で行う押しの練習や、実戦形式の申し合いなどで2時間汗を流した。

 10月の全国クラブ対抗戦に照準を合わせる。白鵬杯では個人戦でも上位入賞を目標に掲げる。

 豊田さんは、小学5年時に全国大会個人戦で3冠を達成し、中学から永井監督を頼って相撲留学した。身長166センチ、体重114キロ。今年8月の関東中学校大会個人戦を制した。

 卒業後は高校へ進学する予定。角界入りし横綱となる夢を追いつつ、将来的には「教員免許を取って、第二の父である永井先生のような指導者になりたい」と語る。「自分のように島を出て相撲で頑張りたいと考える後輩が出てきてほしい」。合宿では地元相撲クラブの小中学生に胸を貸し、一緒に稽古に励んだ。