子ウサギの骨も使ってインパクトで勝負 フランス料理国際コンクールに挑む 山形屋・ルドームのシェフ、日本代表に選出

 2023/09/11 20:59
世界大会出場への意気込みを語る鹿島匡人シェフ=鹿児島市の山形屋
世界大会出場への意気込みを語る鹿島匡人シェフ=鹿児島市の山形屋
 山形屋(鹿児島市)のレストラン「ルドーム」の料理長、鹿島匡人さん(39)が、フランス料理の国際大会で最も歴史のある「プロスペールモンタニエ国際コンクール」の日本代表に選ばれた。鹿児島県からの選出は初めてで、九州で2人目。来年1月にパリで開催されるコンクールに向け「都会に比べ食材や流行の情報が手に入りにくい鹿児島からでも十分やれると示したい」と意気込んでいる。

 代表を勝ち取ったメニューは、指定食材の子ウサギをエビと一緒に焼いたメインや、ヨーロッパで親しまれる野菜で、垂水市で生産しているパースニップを使った付け合わせのグラタンなど。素材を引き立てるシンプルな味付けにし、見た目は子ウサギの骨を使うなどインパクトを重視した。

 垂水市出身。県内の高校を卒業後、東京のホテルで7年間経験を積み「地元で働きたい」と戻ってきた。県内のレストランでパティシエ、シェフとして腕を磨きながら予選に挑み、5回目で勝ち取った。「今回だめなら仕方ないと思えるぐらい自信はあった」と手応えを語る。

 コンクールには鹿島さんのほか欧州の5人が出場する。本番まで残り4カ月ほどとなり新たなレシピの考案など準備に励む。「やるしかない。積み上げてきたものを出し切れば優勝できる」と自信をみせる。