決め手は北海道の血統 雌子牛450万円で落札 ことし県内最高値、出品者は就農2年目 購入者「産地盛り上げたい」 肝属

 2023/09/20 07:33
約450万円で競り落とされた「第1みくてつ」(東村文弥さん提供)
約450万円で競り落とされた「第1みくてつ」(東村文弥さん提供)
 鹿児島県鹿屋市の肝属中央家畜市場で19日あった子牛の競りで、雌牛の1頭に450万7000円(税抜き)の値が付いた。今年の県内最高値で、霧島市の就農8年目、東村文弥さん(35)が繁殖用に競り落とした。8月の県内平均は約45万円と相場が低迷する中での高値に会場は騒然とした。

 雌牛は鹿屋市の坂元太一さん(26)が出した「第1みくてつ」。父が「美国桜」、母の父が「美津照重」、母の祖父は「安福久」。需要が高まっている北海道の種牛の血統で、修業先の北海道の農場から受精卵を譲り受けて生ませたという。

 購入した東村さんは「鹿児島では珍しい血統なので狙っていた。いい牛を作り、産地を盛り上げたい」と力を込める。

 出品した坂元さんも就農2年目の若手。「地元の種牛ならより良かったが、恩師や先輩の宣伝のおかげで競りに注目してもらえた」と喜んだ。